おおとも・まさと   大友 正人 監督 (武相高サッカー部監督)


 「こんばんわ。事前に話すことをいくつか考えてきたんですが、いま一番最初に頭に浮かんだことを話したいと思います。僕は、ここにいる選手全員から2つのものをもらいました。ひとつは、指導者としての『勲章』。もうひ とつは『自信』です。

 勝つ要因といいますか、こういう雰囲気のときにチームは勝つということを選手たちに教えてもらったような気がします。きょう選手たちがスピーチしている姿を見てあらためて思ったことですが、非常に明るいイメージ、試合をすれば必ず勝つイメージが今でもあるような気がしてなりません。試合前のミーティングのと きから、とにかくいつも雰囲気がいい。だから僕は彼らを心からほめるんですね。そうすると、『ほめすぎですよ、 先生!」って逆に言い返されてしまうんですが……、実は全然ほすぎではないんです。本当にしっかりやっているから、選手たちをほめているだけのことであって、ほめればほめるほどますますチームの雰囲気はよくなっていく。

 普段の生活態度に目を向けても、彼らは本当にしっかりしていて、たとえば練習や試合の前には必ずドリンクをつくるんですが、その作業一つをとってみても非常に積極的なんです。すぐに水道のところに集まって、天野君(横浜F・マリノスユース)を中心にニコニコ、ニコニコしながらドリンクづくりがはじまるんですね(笑)。荷物を運ぶときでも、もうなんにも言わなくてもどんどん運んでくれて、本当にやりやすくて、やりやすくてしょうがなかったです。

 先日、(県協会の仕事で)少年少女指導者養成講習会のインストラクターを担当させていただきまして、その講義なかでも『指導者の仕事はまず選手をほめること』という話をしたばかりなんですが、やっぱりほめることの意味を選手たちに教えられたような気がします。 僕は自分のチームを指導するときには、なかなか選手たちをほめることができないんですが、逆 にそれができなかったときには良い結果を望むこともできないと考えています。自信と勲章には、必ず責任がついてまわる。だからこそ僕自身もここからもっともっと勉強していかなければならないと思っています。

 選手のみんな、本当にどうもありがとう。そして、こんなに盛大な会を開いていただきまして、本当にありがとうございました。」