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第23号(平成14年8月20日) | |
■興奮のワールドカップ観戦記 |
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2002年5月31日から6月30日の1ケ月間、熱戦のW杯はブラジルの優勝で幕を閉じました。 その中でも日本がW杯で歴史的勝利をした日本-ロシア戦を幸運にも観戦する事ができました。 私がW杯を初めてリアルタイムで見たのが90年のイタリア大会。(もちろんTVですが)この頃は日本で開催されることなど思ってもいません。そのW杯をこの目で見ることができた。これは本当に一生の思い出になりました。 今までも日本代表の試合はスタジアムで何度か観戦したことはありました。しかしW杯はありません。しかも今回はホスト国です。どんな雰囲気なのか?と数日前からわくわくしてTVを見たり雑誌を読んだりして当日を心待していました。そして私にとっても日本代表にとっても運命の6月9日。6月4日の初戦ではベルギーと2‐2のドローということでロシア戦は最高潮に盛り上がり、期待がとても大きいものになっていました。 当日、少し早めに家を出た私は、自分の家の周りですでに驚きました。ブルーのユニフォームやTシャツを身にまとった人が至る所にいるのです。もちろんスタジアムに行く人ばかりではありません。友達や仲間とTV観戦したりするのでしょう、大きなコンビニの袋にはビールやお菓子がたくさん入っていました。そういったものを横目にスタジアムへ向かいました。電車に乗り横浜国際競技場に近づけば近づくほどサポーターが多くなり電車の中はサポーターでいっぱいに…。そして新横浜駅に着くとものすごい人。今までの国際試合とは大違い!競技場の周りでは長蛇の列ができ、各国のユニフォームが安く売られていたり、ペイントをする外国人や「チケット譲って下さい!」という人が数多くいました。またここでW杯なんだということを再認識させられました。スタジアムにようやく入れたのは約1時間半後。チケットを無くさないようにかなり神経を使ったのをとても鮮明に覚えています。ゲートは2つあり、1つ目のゲートの前ではもうすでにヒートアップしているサポーターを様々なTV局が撮影していた。中には海外のTV局もあり、ここでも「さすがW杯!」とうなずいていた。 ゲートでチケットを見せもうひとつのゲートへ向かいます。2つ目のゲートの周りでは各スポンサーのブースがあり、無料のフェイスペイントやキックのスピードを計測するブースなんかもあり、一層気持ちを盛り上げました。その辺りをブラブラしていた私は1人のロシア人を見つけ、得意ではない英語で話かけてみました。長話は出来ませんでしたが、「お互い頑張りましょう」と言い、向こうの方は「横浜は素晴らしい街」と言ってくれました。最後に両国を称え、握手をしてお別れ。そしてスタジアム内へ…。ゲートでは金属探知機でボディーチェック。まんまと小銭で引っかかり、迷惑をかけてしまいました。 スタジアムに入ると、中はもうジャパンブルー一色!基本的に私は一緒に盛り上がるというよりじっくりと見る人なのですが、この日は一応青いTシャツを着てきたのです。しかし、逆に浮いてしまう事に気づき初めてサッカー観戦でユニフォームに着替えることに…。日本のサポーター心に火がつく。これこそW杯。用意しておいて良かった。 着替えを済ませ、試合前には会場でしか売っていない「2002FIFA W杯公式プログラム日本語/英語版」を購入する。ちなみに価格は2千円でした。試合前に全ての準備を行い、そのときを待つ。ついに選手入場。この時点で鳥肌が立つ。選手はにどんな気持ちなんだろう。想像も出来ません。 そして20時半、ついにキックオフ。スタジアムは凄まじい「ニッポンコール」。 試合は皆さんご存知だと思いますが、立ち上がりから積極的なプレスをかけ、日本が主導権を握ろうとする。前半はほとんど決定的な形はありませんでした。ハーフタイムは後半に向けて私もしばし充電。 しかし、後半は開始早々5分に中田(浩)選手の低いクロスを柳沢選手が巧みに落として、最後は稲本選手が2試合連続のゴールを決める。「この時を待っていた!」と言わんばかりのものすごい歓声と紙ふぶき。本当にすごかった。もちろん、私も大はしゃぎ。こんなにはしゃいだのは本当に何年ぶりなのでしょう…?それくらいやはりうれしかった。見ず知らずの人同士が抱き合ったり、ハイタッチしたりと。 その後も大きなチャンスがありますが、そのたびに大歓声と溜息。しかしロシアの猛攻をGK楢崎選手やDF陣が落ち着いて防ぎ、本大会で初の歴史的な一勝を挙げました。その瞬間は本当にうれしかった。試合終了後はスタジアムも出る途中、歩きながらも周りでは「ニッポンコール!」や「稲本コール!」出るときにはスタジアムの従業員の人ともハイタッチ。スタジアムの外では車やバイクがクラクションを鳴らしまくり。しかも箱乗り。横断歩道ではハイタッチの嵐でもみくちゃにされ、警察官も多く出動。もちろんキケンですが、小学生の時に初めてTVで見たイタリアW杯の雰囲気と似ているものがあり、とてもうれしかった。帰りの電車の中ではサポーターがビールを飲みながら歌っていたし、自分の家の近くでもまだブルーのユニフォームをまとった人がいた。家に帰ってビデオで見たが、やはりTVでは味わえないものがたくさんありました。私自身はサッカーの指導者を目指していますが、これからの人生にいろいろな意味でプラスとなった事は間違いありません。 (川崎市T・M) |
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