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関東U-16トレセン 2009
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スタッフ日記
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関東U-16トレセンリーグ 2009 >> スタッフ日記 >> 第5節
12月13日(日) 13:00 @東京・清瀬内山運動公園サッカー場
神奈川 U-16 前半 埼玉 U-16
後半
遠藤航(後半44分) 得点 (後半9分)高田拓弥

警告
退場
 国体関東ブロック大会も含め、これまで顔を合わせることのなかった“強敵・埼玉”とのリーグ優勝を占う上で重要な一戦。今年度のトレセンリーグもあと3節を残して、埼玉が3勝1分で2位、神奈川が4戦全勝で首位。今日のゲームも決して構えることなく、アグレッシブなサッカーで相手ゴールに迫り、国体チャンピオンとしての実力を示してほしい。
 当日はケガや発熱で欠場する選手が多く、選手登録可能な人数を大幅に下回ることになった。しかし、相手の技術の高さを出させないためにも、これまで同様に高い位置からのチェイシングで相手にプレスをかけ、ボールを奪ってどんどん前に出ていく「神奈川のスタイル」を選手たちに要求した。今日は“苦しいゲーム”になることが予想されるが、同時に“面白くなるゲーム”でもあるはずだ。
≪前半45分≫ 神奈川がポゼッションすると、埼玉は高めからプレスをかけながら中盤をコンパクトに保ち、こちらに組み立てをさせないように守備の組織をつくる。逆に神奈川はそこを崩すべく、長短のパスで組み立てをはかる。埼玉の守備のバランスがよく、窮屈にさせられてしまってなかなかボールをつなぎきれないが、こちらも奪われたらすぐに相手に食らいつく。そんな攻守の切り替えの素早さが問われるゲームになった。
 この日の神奈川は予測に基づいたプレーの敏感さ、ボールへの反応がいまひとつで、奪われた瞬間に相手においていかれたり、なんとか奪い返しても周囲がそこで一息ついてしまって攻撃が遅れる。そんなプレーが目立った。狭いところで無理をしてしまい、相手の守備組織をうまく崩せでいると、悪いボールの失い方をするようになる。そこで思考がストップしていてはこれまでやってきたチームコンセプト(素早い攻守の切り替えとその連続性)に反する。選手たちへの要求は変わることなく、攻撃面でもっと素早く幅を取り、センターバックやサイドバックが少しでも高い位置で前を向くようにする。そうすればボールはスムーズに動くはずだし、ボランチへのパスコースもできる。ボールを失うことを恐れて横や斜め後方への消極的なパスが多くなると、相手に守備陣形を整える時間を与えてしまう。個人の仕掛けやロングクロスからもチャンスをつくるにはつくったが、それ以上に相手にペナルティエリア内への侵入を許し、何度もフィニッシュまで持ち込まれる展開がつづいた。それでもどうにか0−0で前半を折り返す。
≪ハーフタイムの指示≫
・前線がチェイスしていても、相手のFWやMFの足元に縦パスがきちんと入っていることが多い。縦
 のボールに対してもう一歩しっかり寄せたい。
・攻めに転じるスピードが遅い。周囲の動きだしが少ない。
・DFはボールが来る前にボランチをもっと早く見ること。MF坪井はもっとまわりに要求すること、また
 遠藤とのポジションチェンジ時など動きながら受ける工夫をすること。
・セカンドボールが拾えていない。もっと予測して動くこと。もっと敏感にプレーすること。
・90分ゲームでは、後半のなかばころから個々の判断力がゲームに大きくあらわれはじめる。その
 ときにこちらが主導権を奪えるかどうか。全員で声をかけ合いながら集中力を切らさないこと。
≪後半45分≫ 最終ラインの安定をはかるべく、ボランチの遠藤(湘南ユース・2年)とCB梅津(日本大高・1年)のポジションを後半から入れ替えた。チームは気持ちを切り替えて後半戦に臨んだかに見えたが、徐々に埼玉の守備から攻撃へ転じるかたちが機能しはじめ、またしてもこちらが後手を踏む展開となってしまう。そして53分、相手の素早いカウンターからこちらの左サイドを崩され、そこからのクロスを中央で合わされ先制点を許してしまった。 ただ、相手も中盤でボールをつなぎきれておらず、こちらが奪ったボールがFW高橋に入ったときには周囲の突破のプレーのきっかけになった。次第にグラウンドの幅を使ったサイドの崩しも出てくるようになり、決定機も増えはじめる。さらに流れを変えるべく、65分に斉藤翔(湘南ユース・1年)をトップ下に投入し、中盤をダイヤモンドにして攻撃のさらなる厚みを要求する。80分にはスピードのあるFW田川(厚木北高・1年)を起用し、同時に遠藤もトップに上げてパワープレーをはかる。埼玉の中盤での粘り強さに苦労させられつつも、じりじりと確実に相手ゴールに迫る。後半の終盤は明らかに神奈川の出足が相手を上回っていた。そして、ロスタイムに得たゴールまで約25mの直接FKをDF木村(横浜FMユース・1年)が狙うとボールは左ポストを叩き、しっかり詰めていた遠藤が押し込んでなんとか同点に持ち込んだ。埼玉としては大きな勝ち星を逃し、我々にとっては貴重な「勝ち点1」を最後の最後に全員でつかみとった。
  このゲームの反省点は、「素早い攻守の切り替え」を前提にした攻撃の組み立てや崩しができなかったこと。これまで積み上げてきた結果への慢心とは思いたくないが、良いチーム状況のときに自然と出てくる「積極的な動きだし」と「シンプルな配球」が足りなかったのは事実。関東U-16トレセンリ
ーグ2年連続のタイトル獲得に向けて、良い緊張感を得たゲームとなった。試合終了後のミーティングで、井原コーチから今日の選手たちの粘りに労いの言葉がかけられた。 残る試合は来年2月20日の千葉戦(13時キックオフ)、翌21日の栃木戦(10時キックオフ)の2連戦。会場は茨城の鹿島ハイツスポーツプラザで行われる。
神奈川U-16トレセン監督
永山 晃(浅野高)
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